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昭和25年頃であったろうと思う。東京にある厚生省児童局より通知があり、里親のことについて、聴取したいので来局する様にとの要請であったので参上した。当時、児童局の課長は今の全国里親会長の渥美さんで、久し振りに東京赤坂で夕食を頂いた事を思い出すのである。当時、各県の里親会を結成すべく、努力することとしたが、何分、里親制度を知って参集するのは、ほんの5府県位であったように記憶している。
何とかして、普及せねばと当局と共同して全国に文書と、出向き説明等々を実施、10数年を経ても里親制度を理解して頂くことは大変であった。当時、東京都は会長山田哲郎氏で、彼は貧しい家庭の児童を引取って、教育や作業を指導する施設の長であった。昭和40年頃、ほぼ全国的に制度も理解され、全国里親会に各県が揃って顔を出すようになった。また、貧しい子ども達に愛の手として、名誉会長に高松宮妃殿下をお願いすることとし、お願いした処、心良く、お引受をしていただいた事も忘れられない思い出である。
その後、会の運営を出来る府県で里親大会が開かれるようになった。殿下は、遠方かつ二日がかりの大会には、必ず、確実に、ご参加され、大会二日目には、子ども達

 

 

 

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